50代で勇気を出して飛び込んだ新しい職場。
「ここから第二のキャリアが始まる」と希望に胸を膨らませていた私でしたが、まさか一年も経たずに「辞める」という選択を迫られるとは、当時の私は想像もしていませんでした。
私はこれまで、長年会社員として真面目に働いてきました。50代での転職が決して簡単ではないことも十分理解していたつもりでしたし、年齢ゆえの不利や新たな挑戦の難しさも覚悟していました。
それでも、「新しい環境で経験を活かし、もう一度輝きたい」と思い、転職という一歩を踏み出したのです。
しかし、現実は想像以上に厳しいものでした。
転職後に直面した「人間関係の壁」
新しい職場では、人間関係の構築が最初の試練になります。それは覚悟していましたし、若い世代に馴染むには時間がかかるだろうとも思っていました。
ところが、実際に私を待ち受けていたのは、年齢の問題ではなく、明らかに理不尽な扱いでした。
それは特定の上司からの露骨な冷遇。表面上は穏やかでフレンドリーに見えるその上司は、気に入らない相手には無視や皮肉を繰り返すタイプでした。私もその標的になってしまったのです。
具体的には、こんな状況が続きました:
- 毎朝の挨拶を無視される
- 業務に関する情報が共有されない
- 仕事がない
まるで、「あなたはこの職場に必要ない」と言われているようでした。そんな日々が続くうちに、私の心は少しずつ確実にすり減っていきました。
相談しても変わらない現実
この状況を変えたくて、私はその上司と何度か話し合いの場を設けました。自分の感じていることや、業務に支障が出ていることを冷静に伝えたつもりです。
しかし、返ってくる答えは決まって「あなたに問題はないと思っている。でも今は任せられる仕事がない」。まるで、最初から用意されていた台詞のように、私の声は届きませんでした。
次に、さらに上の部署の管理職に相談しました。期待と不安が入り混じるなかでの相談でしたが、返ってきた言葉は思いがけないものでした。
「うちでは中途採用の人って、だいたいすぐに辞めてしまうんですよ」
つまり、この問題は私ひとりの問題ではなく、会社全体に根深く存在する構造的な問題だったのです。その瞬間、私の中で「もう無理をする必要はない」という思いが強くなっていきました。
50代という節目で考えた「これからの生き方」
人生の折り返し地点を過ぎた50代。ここからの時間をどう生きるかは、自分で選ぶべきだと感じるようになりました。
- 心をすり減らしながら働く価値があるのか?
- この職場で働き続けた先に、自分の成長はあるのか?
- 残りの人生を、自分らしく生きることができるのか?
そう自問自答を繰り返し、出した結論は「NO」でした。
50代は決して終わりではありません。むしろ、これまで培ってきた経験を活かし、もっと自由で自分らしい生き方を追求できる年代だと私は信じています。
不安の中で、それでも「辞める」と決めた理由
会社を辞める決断には、当然ながら不安も伴いました。50代の転職は、求人の数も限られており、簡単ではありません。
経済的な心配もありましたし、「次もまた同じ目に遭うのでは」という恐怖もありました。
夜、眠れない日もありました。転職について調べたり、ハローワークの求人を眺めては、ため息をついたり。
でも、そんな私の背中を押したのは、次の一言でした。
「このままでは、私は心が壊れてしまうかもしれない」頃、ある日の深夜。
私は突然、ひどい腹痛とおう吐に襲われました。
「あ、もう無理だ」って。
思えば、ここ1年、私はずっと“自分をごまかしながら”働いていました。
50代で転職したばかりだし、我慢しなければと。
これからの「多様な働き方」
今、私は会社員という働き方だけにこだわらず、自分に合った新しい働き方を模索しています。
たとえば、これまでのスキルを活かしてフリーランスとして働くことや、オンラインで収入を得る方法など、柔軟な働き方を視野に入れています。
このブログもその一環です。
同じように、50代で転職や退職に悩んでいる方、あるいはこれから新しい挑戦をしようとしている方々と、ここでつながることができたらうれしいです。
最後に伝えたいこと
もし今、あなたが「この職場で本当に自分らしく働けているだろうか?」と感じているなら、一度立ち止まって考えてみてください。
あなたの人生は、誰かに遠慮して我慢し続けるためのものではありません。
あなたの経験や努力は、決して無駄ではありません。新しい未来への一歩につながっています。
50代からの転職は、確かに勇気がいります。でも、自分の人生に責任を持ち、自分で道を選ぶことは、とても尊いことだと思うのです。
私も今まさに、その途中にいます。
どうか、あなたも一人で悩まないでください。一緒に、これからの人生をもっと自分らしく、生きていきましょう。